活性酸素とは? 酸素Oの第4・5電子軌道の不対電子

【資料10】

(a)は、酸素原子Oが共有結合して分子の酸素Oになったものです。酸素原子Oには、第1から第5までの電子軌道があります。各軌道に電子が2個入っていれば安定しますが、第4、第5の軌道には1個の電子しかなく不安定な第4・5軌道となっています。この不安定な電子軌道が悪役となります。

(b)は、酸素分子の一方の酸素原子第5軌道に電子が他方の酸素原子に飛び込み、「スーパーオキシドラジカル」(・O)となったものです。ミトコンドリアが活動エレルギーを作る際に電子を一つ放出します。その電子を酸素原子第4軌道に奪い、電子的にゆがんだ酸素分子です。

(c)は、過酸化水素で酸素分子を構成する二つの酸素原子の4番目 の軌道にそれぞれ一つづつ電子が飛び込んだものです。過酸化水素は、細胞中にある鉄や銅イオンと結合して「一重項活性酸素」にもなります。

(d)は、二つの酸素原子の内、どちらか一方の四番目の軌道に、もう一方の不対電子が飛び込んだものです。つまり第四軌道の一つが空っぽになったものが一重項酸素です。

(e)は、構造的にいうと、酸素分子を作っている二つの原子が分離してしまい、それぞれの5番目の軌道に電子一つが飛び込んだ活性 酸素で、最も酸化力が高い活性酸素です。

 酸化還元反応とは?

【資料11】